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無邪気という、子どもの業

丸ノ内線に乗った。

席は若干空いていたけど、僕は3駅しか乗らないので立っていた。

ふと目の前に座っている人を見たら、昔よく行ってた駄菓子屋のおじいちゃんにめちゃくちゃ似ていた。

僕は降りるまでずっとその人を見ていた。途中で目が合ったのは不審なくらい見てたからか、今思えば。

僕はノスタルジーに浸るとともに、駄菓子屋で犯したカルマを思い出していた。

 

その駄菓子屋は普段おばあちゃんが犬と二人で切り盛りしていて、たまに孫とそのお母さんがいたりした。おばあちゃんの家の縁側みたいな雰囲気があって、僕はそれが好きだった。

そんな駄菓子屋なんだけど、とても低い確率でおじいちゃんが切り盛りする日がある。

おじいちゃんは僕らにとても優しかった。当たり付きのお菓子で10円を当てた時に30円分のお菓子を買わせてくれたり、当ててもいないのにきなこ棒をもう一個くれたりした。

 

ある時、友達二人と一緒に駄菓子屋に行った。

どうしてそうなったのかは覚えていないが、僕は手がベトベトの状態だった。理由は分からないけど体の一部がベトベトになることが子どもにはあるのだ。

で、夏ではなかったと思うけどその日は暑くて、アイスを食べようという話になった。

しかし僕の手はベトベトだ。こんな手でアイスなんか食べられない。汚い。

そう思った僕は、アイスが入っているケースの中が霜でスゴイことになっているのに気づいた。

 

頭より先に体が動いていた。僕はまるで洗脳されたように、無心で霜に手をこすりつけた。多分少しおかしくなっていたんだと思う。暑かったから。

友達にも勧めた。ここで洗えんぞ!?みたいな感じで盛り上がったのを覚えている。

 

スッと横を見たら、おじいちゃんがびっくりしていた。

悲しそうでもなく、怒っているようでもなく、ただ絶句していた。

友達が霜に手をこすり続ける中、僕はおじいちゃんを見て「すごくいけないことをした」気分になった。一気に熱が引いて僕は…僕はどうしたんだろう。

 

覚えているのははここまでだ。あの冷え切った空間で僕はどうしたんだ。

きっとその後の記憶は僕の脳が封じ込めたんだろう。トラウマで狂ってしまわぬように。お優しい脳め。

その後、どうなったんだろう。謝ったりした覚えもない。

 

記憶の中では、友達が悠久の静寂の中で霜に手をこすりまくっていて、僕はただ唖然と立ち尽くしているだけ。それがGIFのように永遠にループする。

 

あの時はごめん、おじいちゃん。

 

モーモーヨーグルを食べて笑っているのは多分別の日の記憶だと思う。